京都市北区紫野大徳寺町の大徳寺塔頭の龍源院(りょうげんいん)の庭園などです。
龍源院には趣きや彩りの異なる複数の庭園があります。
方丈前の白砂に岩や苔を配した蓬莱式の石庭である「一枝坦(いっしだん)」、
方丈北の穏やかな苔に石組みなどを配した緑の枯山水庭園である「龍吟庭(りょうぎんてい)」、
書院南の軒先にある「阿吽の石庭」とも呼ばれる「滹沱底(こだてい)」、
そして方丈東にある滴とそこからの流れを表現した壺庭の「東滴壺(とうてきこ)」などが楽しめます。
龍源院は京都の有名な寺院や庭園に比べると知名度は低いですが、どの庭園も奥深く見ごたえがあります。
2018年7月8日訪問、撮影です。
⇒龍源院(りょうげんいん)の説明・見所・アクセスなど
⇒大徳寺(だいとくじ)の説明・見所・アクセスなど
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龍源院の「滹沱底(こだてい)」です。滹沱とは中国の河の名前だそうです。
龍源院の方丈前石庭は「一枝坦(いっしだん)」とも呼ばれます。
一枝坦はそびえる蓬莱山を中心に鶴島と亀島を浮かべた蓬莱式枯山水庭園です。
中央の力強い岩は蓬莱山を現し、右の石組みは鶴島を現しています。
中央の尖った岩が須弥山(しゅみせん)を現す須弥山式の枯山水とも言われます。
穏やかな海のようにも見えますし、苔のたくさんの小さな隆起が荒波のようにも見えます。
一滴の水が大河へと流れつながっていく様を現しているそうです。
影がくっきりとできてしまう為、本来庭園には日は差して欲しくありません。
しかしこの東滴壺は例外です。見事な光と影の演出です。